詩。

toukas2005-05-14

桜前線最期の地。
私の地元は未だに開花宣言は無く、冷たい北風が枯葉を舞わせている。
暦の上では既に春のはずなのに
街にも木々にも、私の心にも暖かい日差しは射していない。

そんな毎日が淋しくて、少し遠出をする。
お気に入りの穴場。

そこにはすでに満開の桜達が居て、いつものように私を待っていてくれた。
薄付きの桃色は、青白い私の頬に紅を差し
空に向って伸びた枝葉達のざわめきは、もやもやした気持ちに落ち着きをくれた。

時が来れば。

いずれ私もこの桜達と同じように咲くのだろう。
まだ咲かない我が街の桜と私は、その時をゆっくり待てばいい。
桜が先に咲いたら、私はそのエネルギーをまた貰って
自分の咲く時のために蓄えておこう。